あきがきたのか わしゃ気をもみじ
 しかと聞きたい 主の胸
 
秋の草木の しぼむを見ても
   なみだこぼすか 泣上戸
 
朝顔に つるべとられてもらい水
    どうしてこの手が はなさりょう
 
朝顔が 便りし竹にも ふりはなされて
  うつむきや 涙の露が散る
 
意気な桜の 一枝よりも
    ぢみな松葉の 末長く
 
色はよけれど 深山の紅葉
    あきという字が 気にかかる
 
色のよいのは 出口の柳
   殿にしなつて ゆらゆらと
 
色で身を売る 西瓜でさえも
  中にゃ苦労の 種がある
 
上を思えば 限りがないと
    下を見て咲く 百合の花
 
浮気うぐいす 梅をばじらし
   わざと隣の 桃になく
 
梅は にほひよ 木立は入らぬ
    人は心よ 姿は入らぬ
 
梅も嫌いよ 桜もいやよ
     ももとももとの あいがよい
 
梅も柳も 皆それぞれに
    恋のいきじの 腕くらべ
 
表向きでは 切れたと 云へど
  蔭でつながる 蓮の糸
 
親の意見と なすびの花は
    千にひとつの 無駄がない
 
河岸に たゞずむ 春雨傘を
   (なぶ)る 柳の出来心
 
来てはちらちら 思はせぶりな
  今日もとまらぬ 秋の蝶
 
君は吉野の 千本桜
    色香よけれど きが多い
  
君は野に咲くアザミの花よ
   見ればやさしや 寄ればさす
 
君に逢う夜は 嬉しい森よ
   いつもありたい 首尾の松
 
桐一葉 散るは習いと 覚悟はしたが
 しばし止めたい 秋の風
 
切れた切れたと 口にはいへど
  水に浮草 根は絶えぬ
 
金の屏風に 墨絵の牡丹
   中に二人の 狂い獅子
 
九尺二間に 過ぎたるものは
  紅のついたる 口吹竹
 
察しておくれよ 花ならつぼみ
  咲かぬところに 味がある
 
辛苦つくした 桜は枯れて
   さした柳に 芽がふいた
 
竹ならば 割って見せたい わたしのこころ
 先へ届かぬ 不幸せ
 
たとへ 野立の 一重の梅も
   力づくでは 開きやせぬ
たとえ泥田の 芹にもさんせ
  こころ洗えば 根は白い
 
立てば芍薬 座れば牡丹
  歩く姿は 百合の花
 
種まかぬ 岩に松さへ 生へるぢやないか
  思ふて 添はれぬ事はない
 
露と 添寝の 小萩もあはれ
   風の仕打ちに 隔てられ
 
刺の中にも 花咲くばらよ
  知らずに 手を出しや けがをする
 
何をくよくよ 川端柳
   水の流れを 見て暮らす
 
何がなんでも 添はねばならぬ
   たとへ蓮の うてなでも
 
野辺の若草 摘み捨てられて
   土に思いの 根を残す
 
花で迷わせ また冬の日も
  人に好かるる 桜炭
 
花にゃ誘われ ひばりにゃ呼ばれ
   今日も出てゆく 春の山(百年目、親子酒)
 
花は咲いても 身は山吹よ
    ほんに身になる 人がない
 
春のうぐいす 何着て寝やる
    花を枕に 葉をかけて
 
花も紅葉も 散っての後に
   松の操が よく知れる
 
人目忍べど つい穂に出でて
  招く思いの 糸すすき
 
室の梅さへ 開けば薫る
   隠す恋路も 色に出る
 
松の並木が 何に怖からう
   惚れりや 三途の川も越す
 
見捨しやんすな 枯木ぢやとても
 藤が絡りや 花が咲く
 
山路とほれば 茨がとめる
  いばらはなしやれ 日が暮る
 
私しゃ春雨 主しゃ野の花よ
  濡れるたびごと 色を増す
  
山のあけびは 何見てひらく
   下の松茸 見てひらく
 
忘れ草とて 三味線とれば
 唄の文句で また涙
 
わけりゃ二つの 朝顔なれど
  一つにからんで 花が咲く
 
















































































































































































































































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