過ぎ去りし 恋のほたる灯 消えやらず
  今宵月観て 君しのぶれば
抱かれて 命耐えなば この身なぞ
        流す涙に 熱き指先
溢れいず 情念熱く 身を焼きて
       燃え尽き果てる 恋の焔よ
独り待つ 時の長さに 身はやつれ
   届かぬ思い 虚しく破れ
ただ独り 愛しき人と 呼ばれたき
      ささやかな夢 今宵又消え
真実を 見つめる勇気 我に無く
      傷つき果てた 我が胸のうち
うたかたの 夢見しことが あわ雪の
 溶けるが如く 消えさりし夜
溢れ来る 己が想いに 身を焦がし
    せつなき心 歌に詠みたり
()えたぎる 情念の焔 身を妬きて
    逢えぬ逢瀬の 人の世かなし
ひっそりと 人知れず咲く 野の花の
    想いいずこに 荒れ野を駆けて
うたかたの 夢か幻 空蝉の
     一夜限りと 鳴く声哀れ
遥か空 逢えぬ君の名 口ずさみ
      ()ゆる想いに やつるる我が身
今宵又 情念()ゆる 片瀬川 
     主と棹差す 恋路ひそけし
我を呼ぶ 君が観声に 振り返り
   姿探せど 我が影法師
抱かれる 夜毎を夢に 観しもがな
   独り眠りて 枕濡らさん






































































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